「マダム・リッツのカハラ日記」 #115
―(その1)―
1995年盛夏。
窓から覗くと右下に三越が見える。地下鉄の駅から地上に出てこのビルまで
ほんの少し歩いただけなのにとても汗をかいた気がする。
っぱり朝最初に選んだコットンのワンピースにすればよかった・・・。
落ち着いた雰囲気にしたくってパープルのニットに着替えたばっかりに
冷房が効いているのにまだ身体が熱い。
きゃあああああああ!
どぉ?カッコ良くない?この出だし・・・。
ケケケ、ついに書きまっせぇ、アタクシの過去。
過去らしくタイトルも(過ッ去)。きゃあああああ、クールクール!
一応「昔の男」の了解もとった。ヤだと言った野郎のことは書かないで
おいてやる。 将来アタクシが有名になって、『やっぱ俺のことも
書いてくれよー』、って言ってきても、蹴っ飛ばしてやる。
覚えとけ拓哉。 ←(プライバシー保護のため仮名)
「過去」を書いたら日記じゃなくなっちゃう?とかいろいろ考えたけど
うまく織り込んで書いてみるからね。期待しておくんなましぃ。
ただ、「アタクシ」として書くのはちと無理っぽいなぁ。
おもしろおかしく書きたい気もすっけど、「過去」に失礼かなー、なんて。
その辺りも使い分けしてみないとね。
それではつづきをどーぞ。
こんなに着る物で迷った朝って、自分としては珍しいこと。
でも今日は一世一代の「お見合い」だもの。迷って当たり前か・・・。
離婚して5年、自分で言うのもなんだけどほんと、頑張って生きてきた。
仕事のめどもついて以前のような不安は消えた。生活も落ち着いてきてる。
そんな矢先に親に言われた一言、『一生、ひとりのまま?』
親に問われるまでもなく、自分でも考えるようになってはいた。
それも気持ちに余裕ができてきたからだろう。
ドン底な思いでした離婚、もう結婚なんかするかっ、と思ったはず。
結婚をしない、というのとひとりでいる、というのは違う。
一人の大人のオンナだもの。異性とのお付き合いがあったっていい。
でもそんなこと許されるのはトレンディな都会に住んでる一部の人だけ。
「人の不幸は蜜の味、隣の出来事今夜のオカズ」のような毎日の富山の
田舎に住んでいて30過ぎた子連れが『お付き合いしてる人はいます。』
なんて言ってもスケベっぽく聞こえてしまうだけだ。
自分も自分の周りのそういう人をイヤラしく思っていたうちのひとりだ。
彼女達が結婚しない理由って?
不倫。これは倫理に反することだから、どっかイヤラしい。
結婚生活が面倒。夫婦となって社会に参加すること、家族がいることの
責任感が煩わしい。これもいい加減な大人なようでやっぱりイヤラしい。
じゃ、自分はどうなの?
確かに何でも一人で決めて仕事だって家事だって自分の好きなようにできる
今の暮らしはそれなりに快適。母子家庭としての保護や手当てを社会から
手厚く受けてもいる。
そういう自分って社会的には普通じゃないんだ、と考えたりもする。
だって、母子家庭の母親に彼氏ができてもその彼氏から経済的な援助を
受けることができたとしても手当てはそのままだ。でもちゃんと再婚したら
当然手当てはストップだ。『お付き合いしている人』との関係って
社会も認める不安定さ、ってことか・・・。やっぱりどこか悲しいかも?
この悲しい気持ちってようするに淋しさなんだと気付くのに
そんなに時間はかからなかった。
そ、淋しい。確かに自分は淋しくてたまらない・・・。
チャンスがあったら再婚したいと思っている、との返答に親は驚いた。
『あんたね、自分の立場わかってるの?3人の子持ちでワケ有りでさ、
あつかましいったらありゃしない。』とまで言われた。ようするに
『ずっと一人?』の質問のあとには『一人で生きて行く覚悟はできたのね。』の
念押しが続くハズだったのだ。
『じゃあさ、お見合いしてみる。それで自分がどれだけのモノか試してみるわ。
それから、もう一度考えてみても遅くはないでしょ!』と言ってやると、
どこまでもいってもへこたれない娘に親はもっと呆れた。
「お見合い、ったって誰に頼むのよ?心当たりでもあんの?」
親が心配するのも当たり前。ウチは親戚がとっても少ないウチなのだ。
「へっ?そんなの簡単じゃん。自分で『お見合いパーティー』みたいのに
行ってみる。んでどれだけの♂が引っ掛かってくれっか、じゃない?」
「マダム・リッツのカハラ日記」 #116
―祝!独立記念日―
7月4日はアメリカの独立記念日。「独立記念日」ってなんていい響きかしらん。
日本の「建国記念日」っていうとなんかえらいおっちゃん達が決めましたっ!的な
記念日だけど、アメリカの場合はみんなで決めたんだぜ!みたいな雰囲気があって
好きだなぁ。独立記念日の花火、というのがあるので花火をまともに見るなら
「ヒルトンハワイアンビレッジ」ということでハワイ島から帰ったばかりだった
けど、またまたホテルで休暇を過ごすことに。とぉっても期待してた花火なのに、
コンピューターのミスでショボイ結果に終わってしまった。
花火のあと久々に「紅花」へステーキ食べに行ったのだけど、また割引券を
持っていくのを忘れて困った。観光客向けの情報誌あるでしょ?
アレの中に10%オフになるチケットがついてるの。でもいつも忘れちゃって、
お店に入ってから思い出す。ヒルトンの中にも情報誌が置いてあるのだけど、
アメリカのばっかで「紅花」のもあるにはあるけど、こちらは5%オフなのざます。
普通割引チケットっていうとアメリカ版の情報誌の方が割りがずっといいのに
「紅花」についてだけは日本語情報誌の方がいいみたい。
(と、さりげなくハワイの情報も織り込んでみたりなんかして。)
ヒルトン、日本人のお客様多いのに、なんで日本語の情報誌置いとかないのぉ?
次の日の朝、ホテルガイドを見てたら、ホテルの中にビューティーサロンがあるのを
見つけた。突然、パーマをかけたくなった。
アタ「ね、プールで遊んでる間、パーマかけてきていーい?」
ダー「いいけどぉ、どんなのにするのぉ?」
と、ちょっと不安そう。それもそーだ。ダーリンと知り合ってから今まで一度も
パーマらしいパーマをかけたことがない。「JJ」や「25ans」に出てきそうな
髪形をずっとしてたざます。でも、日本からの観光客のオンナの人のほとんどが
同じような髪型で、同じようなファッションで、同じような物をお買い物して、
日本に帰るの見てたら、なんかとってもつまんなくなったのだ。
クリンクリンのく〜るくる、にしてみたーい!
朝食かっ込んでサロンにGO。日本だったら普通、ホテルの中のサロンって
カッコいいよね?働いてる人もなんか澄ましちゃってさ。ローブに着替えさせられて
タオルもバッシバシ贅沢に使われてたりなんかして・・・。
んがぁ、ハワイのホテルのサロンにそれほど期待はしてなかったけど、
ここまでこんなだとは思わずちょっとガッカリ。まず場所も駐車場の中にあって
頭のすぐ上を車がバリバリ通る。お店の雰囲気もまるで床屋。働いている人もタイ人の
オバチャン一人。ファッションもしっかりオバチャンで、どーなんのぉ?と不安に
なったけど今更違うところに行くのもめんどくさいし、あきらめた
オバ「ドーシタイ?パーマ?この本見る?」
と早口の英語でまくしたてられアメリカのヘアスタイル見本を渡された。
自分の思ってるのに近い雰囲気はあるのだけど、前髪とかが違う。だけどそれを
英語で伝えるって、なんて難しいのだ。困った。松田聖子が若かりし頃、同じように
アメリカの美容院で気持ちを伝えられず、とんでもない頭にされて困ったのが
きっかけで英語を勉強した、と言ってたのを思い出した。ああ、これなのねー。と、
今頃になって聖子に同情した。自分がやっとやっと話してる日常英会話の中では
使うことのない単語や言い回しばっかなんだもん。
そこへ持ってきて、昔っからヘアスタイルにとぉっても興味があってそれ関係の
雑誌ばかり見てたもんだから知識が豊富なのだ。だましながら巻く、とかタテ巻きと
ヨコ巻きを交互に入れたほうがいい、とか・・・。でも、それは日本の湿気とかを
考慮した上で言われていることだろーからハワイではその辺、どんなもんでしょ、
実際のところ?とアタクシとしては聞きたいのだ。ううう、うぐうぐ。
アトランダム、スパイラル、ルーズ、など思いつくままにめちゃくちゃに話した。
するとオバチャン、『OK!』と簡単に返事する。それでは困るんだけどぉ。
そんな簡単にOKしないでくんろ。きっと通じてないんだろぉ、って思っちゃう。
もうどうなってもいいや、まな板の上のブタになる覚悟がついた。
しっかし、作業が始まって驚いた。手の早いこと、早いこと。
パーマは巻きの時間が命だからね。パーマ液をつけてからの時間差が影響するの
だけど、これだけ早かったら文句はない。巻き方も最高、根元はルーズにタテヨコ
アトランダムに巻いてくれてる。トップも分け目がつかないように考慮してくれてる
みたいでホッと安心。それになんとアタクシの頭をやりながら男性のカットと、
な、な、なんとイギリスから来てるお嫁さんの頭とメークまで仕上げちゃったのだ。
すごっ! ←(その代わり、シャンプー後のタオルドライは自分でさせられた。)
出来上がった己の頭見て、似合う似合わないは別にして、変身できたことに大満足!
さっそくダーリン達のいるプールへ飛んでいった。
アタ「ひゃっほ〜!どぉ?」
ダー「・・・忙しそうな頭だねー。」 ←(うまい表現っ!)
三女「・・・。」
四女「・・・、ママぁ?」+涙目。
アタ「そうだよぉ、ママだよぉ。変?だめぇ?」
四女「どーしたら治ンのぉ?お薬飲んだら治る?」
ちぇっ、不評かよ。ま、確かに・・・。ラモスリツコ。
バーケションを終えて家に帰り、バイトで同行しなかった長男と久々のご対面〜。
長男「ど、ど、どーしたん?なんかあったん?」
アタ「あん?ババァは、なんかないと髪形変えちゃいけない、ってぇのかい?」
長男「いや、雷が落ちたか感電したか、と思ったぐらいビックリしたからさぁ。」
きゃははー、確かにそぉ。でも、これでもう怖い物ナシ。なんでもやってみるっぺ。
今度は金髪にしてみたいの。だってだって『10分でブロンド!』ってクスリ
見っけたんだもん。欲しい人送ってあげるよぉ。
でも、日本はもう金髪は流行らないンだっけぇ?つまんねぇ国。
何でもワァーと流行って、さぁーって冷めるじゃん?んでそれに乗り遅れた人の
ことをダサモノ扱いするでしょ?つまんねぇ、というより悲しい国だよねー。
そういえば長男が娘に髪を染めてもらった時のこと、クスリを付けラップで頭巻いて
時間待ちでテレビを見ていて、そのまま寝込んじゃった。
クスリを付けた娘も寝ちゃった。アタクシ、気が付いてたけど、放置時間を無視
したらどうなるのかいい実験だと思い、ワックワクしながら朝になるのを待った。
『うぎゃぁ〜〜〜〜〜!』という雄叫びとともに飛び起きた息子、
なんでも頭が溶ける夢を見たそうな。あはは、もともと溶けてる、っつうの。
んで、どーなったか、聞きたい?知りたい?
やっぱみなさん、人の不幸は蜜の味なのね。アタクシもみなさんと同じ気持ちで
シャンプー終わるの、とぉっても楽しみに待ったのね。
すると・・・、なんと、きれーに染まっとるやんけ。オマケに長時間の放置で
髪がやせこけたんだろーけど髪がめっちゃサラッサラッやねん。
アタ「なんや、ひとーつもおもろないやん。ドキドキして損した。」
長男「鬼・・・。」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「マダム・リッツのカハラ日記」 #117
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
―(その2)―
「集団お見合いパーティ」に関しての情報なら、東京に行けばその手の
雑誌がゴロゴロあるわ、という娘に『東京に嫁に行くことになるんか?』
と親は不安そう。なによ、今の今まで誰がオマエなんかを、って
言ってた癖に・・・。ふん。田舎にドがついてもおかしくないほどの
ところだけど、それでも一等地と呼ばれるところで長年商売を続けてきた
両親としては、一人娘に跡を継がせたい、といつも思っている。
田舎なら当たり前のことだ。でも、再婚は人生やり直すひとつのチャンス、
できれば違う土地がいい。こんなウワサ話しか楽しみのないような
ところで再婚なんかしたら、格好のネタになるのが見えている。
子供達が「連れ子」とヒソヒソ言われるのも嫌だ。
ま、お試しなんだから、まだまだの話しじゃん、と何とか切り抜けた。
早速その週末、東京に出た。「ビュートリアム」でいつもの中村さんに髪を
いじってもらい、そこらへんをぶらついて例の雑誌を手に入れホテルに。
ふむふむ、あるわあるわ、さすが東京、明日の日曜いたるところで
お見合いパーティが開かれる様子。う〜ん、どれにしよっか?
年齢問わず、というのも楽しそうだけど若い子ばっかだとつまらん。
おっ、30〜40代というのがあった。場所は銀座、女性は1000円、
時間は2時。明日のためにと、磨きをかける淋しい30女が今ここに。
ちょっと早く着いたのに、もう中はたくさんの♂と♀とでごった返している。
ふうん、結構いるんだぁ、こういうのに来る人達・・・、と
自分のことは棚に置いといて、妙な感心をしてしまう。
「踊るさんま御殿」の始まりのシーンのようにお茶を飲みながら雑談。
ほとんどの♀が友達同士で参加しているらしく、自分の隣にいる友達と
だけ、ぺちゃぺちゃしゃべりまくってる。私はこういうのが嫌い。
だからあんた達、「嫁き遅れ」なんだよぉ、と言いたい気持ちを抑えて、
周りを見回し、ひとりぼっちの♀を見つけて声をかける。
「おひとり?ご一緒していいかしら?」
「ええ。」
「落ち着いていらっしゃるけど、前にもいらしたことあるの?」
「ええ。」
「そう、あたしは初めてなんだけど、こういうのって癖になるのかしら?」
「ええ。」
話しの続かない人だ、やっぱこういうところが原因か、と
彼女が結婚できない理由を、やたらさぐってしまうオバンな私。
進行係からの簡単な説明を受けて会はスタートした。
まずは自分のプロフィールを書かされる。住所や職業はもちろんのこと、
子供の有無も。有り、の人は数も書けとある。「男女取り混ぜ三人」と書く。
ウソを書いても始まらない。三人の子持ち女の挑戦だいっ!
♂が内側、♀が外側の輪になって、♂が移動しながらのお見合いだ。
ひとりの相手と話す時間は3分。これがまた短いようで長い時間なのだ。
「こんにちは・・・。」「はじめまして・・・。」と言った途端
お互いのプロフィールを渡しあい、大急ぎで目を通し、聞きたいことを
口にするのだ。『お子さん多いですね。』・『すごいご職業ですね。』・
『富山ですかぁ。』・『日本人ですか?』などなど、みんな言う事は
同じだ。こちらはわざとプロフィールに関しての質問はしなかった。
そんなことしなくても話しの糸口なんていくらでもある。こちとら
お話しのプロだわい、全員に違ったこと聞いてやることもできるわい!
と、半分腹の中がムカムカしてきた時、入り口近くに遅れて来た♂を発見。
キョロキョロ不安そうに中を覗いてみるも、みなさん我のことで大忙しで
誰にも気付かれない。進行係は次の準備でその場にいない。元来仕切り屋の
私はこういうのがガマンならない。どうにかせんと気が済まん!
目の前のオスにちょっと待ってもらって、その人の方へと走った。
「このパーティーにいらした方ですよね?」
「うん、遅れてきちゃって・・・。」
「この辺に入っちゃえばいいわ。あっ、この紙にね、自分のこと書くの。」
「あっ、どーも。ありがとう。」
絶えずニコニコしててやさしそう。第一着てるものがグッドだわ。
ほとんどの人がこのクソ暑いのにスーツを着てる。なんでぇ?日曜日じゃん、
それとも日曜でもヨソイキっていうと、あなた達はスーツなのぉ?と、
ウンザリしてたところに、ピンクのポロに白のコッパンの彼は新鮮だった。
他の♀達も気付き始めた。熱っぽい目で彼の行方を追ってるようだ。
あたしが見つけたんだからねっ!あたしのもんよ!と言いたくなった。
その間も、いろんな♂達が回転寿司のように私の前を通り過ぎていった。
そろそろ彼が来るわ、と思うとちょっとドキドキした。そして、来た。
「さっきはありがとう!助かったよぉ。君が声かけてくれなかったら
帰ってたよ。」
「そんなぁ、あなたのような方に帰られちゃったらつまらないわ。」
と、冗談のような本気なようなことを言ってやった。
「上手いんだから、もう。」
と、例の笑顔が返ってくる。そうだ、この笑顔が見たかったのだ、と思う。
「あのぉ、プロフィールご覧になる?」
「いいよぉ、そんなのはあとで。まずはお互いでしょ?」
ほとんどの♂が気にする♀の背景を全く気にしない彼って、結構いいかも?
と、久しぶりにホットな気持ちになっている自分の反対側に、
こういうヤツって結婚には向かないよ、深入りはしない方がいい、
と戒めるもう一人の自分がいた。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
マダム・リッツのカハラ日記」 #118
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―過腹日記―
ダー「なかなか減らないねぇ。なんでだろ?」 ←(しみじみぃ〜。)
アタ「ね、言わせてもらうけどさ、今のつまみ方って愛撫のかけらも前戯のかけらも
ひとぉつもないよね?完全に研究材料、としてしか見てないよね?」
思い起こせば今から1年ちょっと前に痩せようと決心してから今日まで、
いろいろやってきた。アタクシひとりで頑張るのは可哀相、とダーリンも
付き合ってくれた。んがぁ!ダーリンだけがサッサと痩せた。なんと、
20パウンド近くも痩せた。そのダーリンがアタクシの腹の肉をつまみながら
(正しくは「つかみながら」)言うのだ。ホント、減らないよねぇ、どうしてだろ?と・・・。 ←(アタクシが影で食ってる、とでも?)←(かも?)
確かに減らない。体重は10パウンドくらい減った。でも腹は「過腹」のままだ。
アタ「やっぱ『脂肪吸引』しかないンじゃない?」
ダー「ん。ドクターに診てもらう?」
思い立ったが吉日、とばかりに、電話帳で探し、コレは!と思ったドクターの
アポをとった。英語オンリードクターなので、当然ダーリンにもついてきて
もらうことに・・・。
このドクターもダーリンのように、アタクシの贅肉をつかみまくった。
スカートをおろし、おパンティもおろし、ぐわっし、ぐわっし、とつかみまくる。
ダーリンにそっと聞く。
アタ「ね、自分のオンナが目の前で他のオトコにさわられまくってンのよ、
ヤじゃない?絶対感じてる、と思わない?モッコリしてないか見てみぃ?」
ダー「あのねー、彼にとってはタダの肉だよぉ。肉屋が牛やブタの肉いじくるのと
同じだよぉ。」
アタ「ひどっ。」
ひと通りの愛撫、いえ、診察が終わったドクター、興奮した様子も見せずに問う。
ドク「気になるのは何処?」
アタ「腹・ウエスト・腕・背中・太もも・・・、なんもかんもじぇんぶ!」
ダー「全部いっぺんに取れますか?」 ←(よっぽどアタクシのデブがヤなのね!)
ドク「大丈夫。たぶん一度に取れる、と思うよ。」
ダー「ハウマッチ?」
ドク「値段は『別の者』が説明するから・・・。
オゥ!その『別の者』も脂肪吸引やったんだよ!」
カウンセリングを受けるまではアレも聞きたい、コレも聞きたい、と思ってたけど
結局は内容なんかよりお値段、なんだよねー。
早く『別の者』にお値段聞きたいっ!そいつの腹も見た〜い!
『別の者』から「お見積り書」なるものをいただく。じぇんぶで6773ドル!安ぅ。
ロスに居た時にもビバリーヒルズの人気ドクターに診てもらったことがあるんだけど、
そこよりはるかに安い。
なんでも「腹」、とか「腕」、とかに関わらず、始めの一箇所が2500ドルで
次の場所からが1000ドルなんだそうだ。273ドルは麻酔の費用。
アタクシ 「最初に腹やって、次回に腕やっても1000ドルで、できンのぉ?」
『別の者』「NO!オペの準備に1500ドルかかるから、別の日だと
2500ドルよ。」
おほほほほ、うまくできた値段設定ざますこと。心が動くやんけ、ざます。
ところで・・・。
アタ&ダー「あなたもヤったんでしょ?でも太ってるじゃん。効き目ないじゃん。」
ヤろかヤろまいか、悩んでいる者にこういう失敗例を見せたらあかんがな、と
誰もが思いそうだけど、それがまたどうしてどうして、
『自分はこうはならないからねっ!』と余計に心が動いてしまう。
それからのダーリンの「愛撫with無性欲」に、更に磨きがかかった。腹をつかんでは
「2500ドルゥ!」、太ももを撫でては「1000ドルゥ!」との、甘いささやきが
加わった。 ←(情けなぁ〜。) ←(でもマニアックでちょっと、いいかも?)
その晩、ダーリンを寝かしつけて ←(ウフッ、どうやって?)
パコパコと「脂肪吸引」の検索をかけた。あるある、美容外科からたくさん情報を
見つけた。んで、お勉強もした。その結果、心はまた揺れた。日本のおプライスが
馬鹿高なのを見たら、やっぱやりてぇ!とも思うけど、不明な部分も多過ぎる。
翌日、昨日のドクターオフィスからの依頼を受けた日本人の方から、
突然電話がかかってきた。
その人 「『脂肪吸引』についてカウンセリングお受けになりましたよね?
わからないことや、もっと詳しくお知りになりたいこと、ございます?
わたくしが日本語でわかりやすくご説明いたしますので・・・。」
アタクシ「まぁ、助かりますぅ。実は昨日ドクターにあまりにも簡単なことのように
説明を受けて、心も動いたんですけど、インターネットでいろいろ
調べたら、ちょっと心配になったのも確かです。」
その人 「手術自体は簡単です。でもそのあとのお手入れが大変なんです。」
なんでも、脂肪を吸引したあと、って皮との間が空洞になるわけで、その皮が
きれいにつくようにお手入れしないと、突然余りが出ることになった皮が
ポヨロロロ〜ンと、垂れてしまうらしい。
それをキレイになめらかにするための毎日のマッサージが必要、なんだそうだ。
アタクシ「腕の手術も同時に受けてたら、痛くてマッサージなんかできないじゃん!
余った皮、その場で切っちゃうこと、できない?」 ←(かなり過激。)
その人 「傷が残りますよぉ。吸引だけならほとんど傷は残らないのに・・・。」
アタクシ「いいわよぉ、どうせ帝王切開の跡あるしぃ。」 ←(普段は肉に埋没。)
その人 「でしたら、その傷を利用して切ります?」 ←(この人もかなり過激。)
そのあともなんやかんや質問したけど、結構的確に答えてくれて、心の霧は晴れた。
手術は簡単だけど、そのあとが大変なこともよぉくわかった。
他力本願で痩せようとする、この怠惰なデブに、術後の丁寧なトリートメントなんか
できるわけがない、とも思い始めた。
それにさぁ、己がタラフク食いまくって作った贅肉だよん?
それなりのお金かかってるのよん?それをまたお金かけて吸い出す、なんて
アホらしいよなぁ。6800ドルあったら、未だに欲しくてたまらん
「カルティエラブシリーズハーフダイヤ入りセットホワイトゴールド編」が買える!
そう思ったらヤル気も失せた。
でも、こちらはまだその気があるのか、例によって例のごとく、
『ここがこう無くなったら、こんなカンジになるのかぁ・・・。』とツブヤキながら、
アタクシの「過腹」をつかんでみたり、折りたたんだり、を繰り返すダーリン・・・。
そのダーリンのコンサルタントとしてのお知恵がキラリと光る究極のアドバイス。
ダー「ね、誰か他にもヤる人、何人か見つけなよ。日本より安いンだったらさ、
『ハワイ脂肪吸引ツアー』っての企画してもいいじゃん。 ←(!!!!!)
んで、みんなで一緒にやるから、って、値段もっと負けさせよーぜ!」
Oh!みなさんをお誘いしているわけではないので、気になさらないで!ケケケ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
「マダム・リッツのカハラ日記」 #120
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―9/11/2001―
朝、目覚まし代わりのラジオからいつものポップスに変わって緊急ニュースが流れ、
それを聞いた子供達の騒ぎで事件を知った。ちょうどそこへ長男が帰ってきた。
「朝帰り」の照れ隠しなのか『戦争になったらオレ行かにゃならん!』と興奮。
その時点では、何が起きているのか、アタクシの頭はまだ理解できていない。
子供達を送り出し、テレビをつけ、NYの様子をまのあたりに見て始めて
ドキドキしだした。「不謹慎」と言われるかもしれないが、映画を見ているよう。
咄嗟によぎったのは、犯人が日本人だったら?という不安。
最近の日本では異常な犯罪が多い。日本を舞台にするだけではガマンできずに
アメリカにまでやってきたぁ?まさか例の宗教団体?などなどいろいろな思いが
駆け巡る。犯人が日本人だったら、ここでこうやって暮らしている自分達は
その場でアメリカの敵、となる。空港閉鎖のため日本に帰れなくなった日本人観光客も
その場で敵、となる。
ダーリンに話そうかどうしようか、少し迷った。
ダーリンは夜中ずっと仕事をしていて、明け方になってベッドに入ったばかり。
できるなら寝かせておいてあげたい。でも、やはり一大事、と声をかけた。
アタ「ね、NYが大変なんだけど、ワールドトレードセンターとかペンタゴンに
知り合いいる?」
ダー「?」
テレビを見て事件を理解したダーリン曰く、
「前に読んだ『トムクランシー』の小説みてぇ。」そうだ。
幸い、事故現場付近には気にかかる知人がいなかったので、結構傍観者な立場で
ニュースを見ることになった。
もうその時には犯人が日本人では?という不安も、ニュースによって消えていた。
この傍観者な気持ち、第三者的な気持ちって何だろ?
事件の起きたのが遠いNYだから?
アメリカで暮らしてはいるけど、やっぱりアメリカ人ではないから?
ダー「でもさぁ、何でトレードセンターなんだよぉ?何でペンタゴンなんだよぉ。」
アタ「なんかアメリカの心臓部、とか力の象徴、とか言ってるよ。」
と、ニュースキャスターの話すことそのままにダーリンには返事したけど、
アタクシもちょっと???
アタ「だよねー。なんかダサイよねー。どうせやるならホワイトハウスとかさぁ。」
先にも書いたけど、確かに「不謹慎」なアタクシざます。
亡くなった人達のことを考えてこういったことを書いたり話したりするのは控えよう、
ともちろん思いました。
でも、第三者のその時その時の「正直な気持ち」を残しておくのも必要では、と
思って書くことにしました。この日記を読んでいてくれる方の中にも、
NYに知り合いがいたり、事件の被害者の関係の方がいらっしゃるかもしれません。
アタクシの心は心底痛んでいます。
その上で書いている、ということをわかっていただけたら・・・。
不快なようだったらその場で、読むのをやめてください・・・。
そして、そんな不快な気持ちにさせてしまったのだとしたら、ごめんなさい、です。
「どうせやるならホワイトハウス」と思ったのは、誰かにアメリカが憎まれている、と
思ったから。アメリカを憎む、イコール標的は大統領じゃないの?だとしたら
自分だったらホワイトハウスを狙う。
といっている目の前で110階建てのワールドトレードセンターが崩壊した。
アタ「もうビジネス始まってる時間だよね?中には人がたくさん働いているよね?」
子供とかいないの?学校から見学にきてるとかさぁ。」
ダー「子供はそんなにいない、とは思うけど・・・。」
人が事故に遭うのはとても痛ましい。事故に遭ったのが幼い子供だったらなおのこと。
現場の中継を見ている限りではそこにいる人達自身Nきているのか
ハッキリわかっていない状況らしく、逃げていいのか、どこへ逃げればいいのか、
もわかっていない風に見える。本当に映画のワンシーンそのままだ。
「オーマイガッ!」がいくつも聞こえてくる。
犯人は何の目的でやってるの?ハイジャックしたりする人って何か要求があるんじゃないの?「アメリカ」は知ってたの?要求に応じなかったからやられた?
何かの思想にかたむいている人達?教祖的な主導者がいるの?
それにしても1機ならまだしも、どーして4機も同時にハイジャックできるわけ?
ハイジャックする時には何かしらの武器を持っているはず、アメリカの国内便ってそんなに簡単に何でも持ち込めたっけ?日本の国内便は結構厳しかった記憶有り。
化粧ポーチに化粧用の剃刀を入れていただけでチェックにあった。アメリカは国際便のチェックについては厳しいのになぁ。食い物持っていて捕まったことは前に書いたけどOにも爬虫類のパンプスを履いていただけで「ヤクザの女」と見なされ、別室で取り調べられたことがある。昔はヘビの靴履いてたり、バッグとかベルトをしてるのは「ヤクザ!」と思われ、不信人物として取り調べをうけた。
刺青をしていないかまで調べられたざます。
アタクシのことさえ疑ったくせに・・・、とアメリカに対して変な怒りが湧く。
あーあ、この犯人達を乗せちゃった航空会社、これからが大変だろーなぁ。
ハワイの地元ニュースによると、ホノルルエアポートは閉鎖、アラモアナSCが休み、ミリタリー付近の学校も休みなそうな。連鎖テロを警戒してのことらしい。
ちょっと思い上がってない?と一瞬思った。ワイキキは通常どおり。 ←(変なの。)
どこが危険でどこなら大丈夫、の分かれ目ってどこよ!とまた怒りが湧く。
何を持って警戒する場所、とするのかこの目で見てくる!と子供の学校が終わるのを待って出かけてみた。フリーウェイも別にいつもと変わりない。ミリタリー近くを通ったけど別に・・・。
ワイケレアウトレット ←(ただの買い物目的のおでかけ。)で、驚いた。
お休みぃ〜、しちゃってる。知らずにヘーコラ買い物に来たらしい日本人観光客がぶぅぶぅ文句たれてバスを待っている。ニュースでは言ってなかったから、急きょ閉めたんだろーなぁ。数人のポリスが入り口付近で人や車の進入を止めている。
粋がって格好付けてるように見える。パトカーの止め方なんぞも「斜め」でさ。
ダイエーに行ってみた。開いてた。
ここにもいつもより肩に力の入った風に見えちゃうポリスがたくさん。
普段はいたって平和なハワイ。ここのポリスの仕事って駐車違反や交通事故などが主。
職業柄、今こそ!と血が騒ぎそうになるポリスの気持ちも、わかるような気がする。
ミリタリーの人の気持ちって、どんなだろ?そして、その家族の思いは?
ハイスクールでは授業らしい授業はなく1日中、テレビのニュースを見ていたそうな。
三女のエレメンタリーでは、突然「パキスタン」について学習したそうな。すげっ。
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